SBI証券と楽天証券で未成年口座を作る方法を5分で解説 子どものための将来の資金づくりに

子育て費用は安くて1人2,000万円越え

文部科学省は、子どもを公立又は私立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校(全日制)に通学させている保護者が子どもの学校教育及び学校外活動費に支出した1年間の経費を「子どもの学習費調査」として、公表しています。

<学校教育及び学校外活動費の支出額>

学校 年間支出 3年間合計(小学校は6年間)
公立幼稚園 223,647円 670,941円
私立幼稚園 527,916円 1,583,748円
公立小学校 321,281円 1,927,686円
私立小学校 1,598,691円 9,592,146円
公立中学校 488,397円 1,465,191円
私立中学校 1,406,433円 4,219,299円
公立高等学校(全日制) 457,380円 1,372,140円
私立高等学校(全日制) 969,911円 2,909,733円
(参考)文部科学省 平成30年度子供の学習費調査の結果について https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/mext_00102.html

以上より、高校までの教育資金は、全て公立でも約540万円、小学校まで公立で中学校から私立だと約970万円、オール私立だと約1,830万円かかります。

そして、一番資金が必要となるのが大学の学費となります。習い事や塾費用はなくなるものの、留学や自動車運転免許、資格試験のスクール費用など大きな学校外活動費用がかかることもあります。

次に示すのは、単純な学費のみに留まり、この他にも上記のような学校外活動費用がかる可能性はあります。

種類 授業料 入学料 設備費用 合計
国立大 535,800円 282,000円 817,800円
公立大 538,633円 393,618円 932,251円
私立大文系 781,003円 231,811円 152,496円 1,165,310円
私立大理系 1,101,854円 254,941円 184,102円 1,540,896円
私立大医科歯科系 2,847,940円 1,050,306円 872,711円 4,770,957円

(参考) ※国公立大は平成30年度、私立大は平成29年度のデータに基づいています。

国公私立大学の授業料等の推移 http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/__icsFiles/afieldfile/2018/12/26/1412031_04.pdf

平成29年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金芸金額(定員1人当たり)の調査結果について http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/__icsFiles/afieldfile/2018/12/26/1412031_01.pdf

4年間の学費は、国立大学2,425,200円、私立大学文系では3,965,807円、私立大学理系では5,398,764円となります。したがって、学費だけで少なくともこども1人あたり500万円程度は用意しておく必要があります。

子どもが大学卒業するまで、オール公立でも約780万円、小学校まで公立で高校から私立の場合約1,370~1,510万円、オール私立で約2,230~2,370万円と2,000万円を超える教育資金がかかります。

少しでもお金を増やすには

教育費を準備する手段として、一番考えられるのが学資保険です。ただ、本銀行のマイナス金利導入により、金利が低くなり、加入年齢が遅いと返戻率が98%と等元本割れしてしまう学資保険も出てきています。

学資保険のメリットとして、世帯主に万が一のときに、その後の保険料支払い負担がなくなり、満期時に学資金が受け取れる点が挙げられます。また、途中解約すると元本割れするため、資金を下ろすことができないため学資金を強制的に貯めることができます。

一方で、現在学資保険の利率が年々低くなっています。

学資保険の商品案内を見ると、返戻率として払込保険料からどれだけ増えるかが示されています。ただ、保険期間は15~18年と長期間に渡るため、返戻率が105%の学資保険の年利回りは、0.27%と非常に低いものとなります。また、子どもの加入年齢が3歳~5歳と遅くなると返戻率が元本割れする学資保険も中にはあります。

<教育資金を増やす方法比較>

  学資保険 定期預金 投資信託
安全性 元本保証 元本保証 元本割れの可能性あり
年利回り 0.25%前後 0.1% 3~5%
流動性 ×

 

学資保険は利率が低いため、教育資金をできるだけ増やしたいと考えると、学資保険は向いていません。

ただ、世帯主に万が一が起きたときの保険として備えるには学資保険が適しているので、学費として準備しておきたい1人あたり500万円のうち200~300万円を学資保険とし、残200~300万円をできるだけ増やせる方法で準備するのがおすすめです。

そこで、おすすめしたいのが、ジュニアNISAを利用して投資する方法です。

ジュニアNISAとは?

<ジュニアNISA>

利用できる方 日本在住0~19歳の方
投資対象 株式、投資信託、ETF、REITなど
非課税対象 売却益、分配金、配当金
口座開設可能数 1人1口座
非課税投資枠 新規投資額毎年80万円上限
非課税期間 最長5年間(継続保有なら20歳まで)
投資可能期間 2023年まで

ジュニアNISAは、株式や投資信託などへの投資で得られた利益が非課税になる制度です。子どもが18歳になるまで原則引き出すことができず、18歳を超えると本人の資金となり、大学などの教育費などに利用することができます。

例えば、ジュニアNISAで2020年から2023年までの4年間毎年80万円ずつ3%の配当利回りの株式に投資し以後資金は出さずに18年間運用した場合の運用成果を見てみましょう。

  株式投資(配当利回り3%) 定期預金(0.1%)
2021年 824,000円 800,000円
2022年 1,652,000円 1,602,400円
2023年 2,524,000円 2,404,803円
2024年 3,420,000円 3,208,007円
2030年 3,996,000円 3,227,304円
2038年 4,764,000円 3,574,959円

3%と0.1%の利回りが違いで、18年後には約120万円もの差が生まれます。

なお、ジュニアNISAは2023年に終了し、延長されません。ただ、ジュニアNISAには投資期間が終了しても、売却しない限り非課税にて運用が可能となる「ロールオーバー」が可能となっています。ロールオーバーできる金額に上限はないため、売却しない限り20歳まで非課税で分配金や配当金を受け取りながら資産運用することができます。ただし、2024年以降は新規に買付することはできません。

どこの証券会社がオススメ?

ジュニアNISAに最適な証券会社は、SBI証券と楽天証券です。

ジュニアNISA口座は、一度開設すると、他社に変更することができません。もし変更する場合、口座を廃止してからとなり、廃止すると今まで非課税で受け取った利益は遡って支払い義務が生じます。したがって、最初の証券会社選びが重要となります。

◼️SBI証券

・ネット証券最大手。IPO、投資信託、債券などの商品数が豊富。

・Tポイントで投資信託を購入することが可能。

◼️楽天証券

・楽天スーパーポイントで株式や投資信託購入可能。画面が見やすく操作しやすい。

・投信積立時、楽天カードでクレジットカード決済でき、買付代金の1%ポイント付与。

・楽天スーパーポイントを投信積立時または通常購入時、購入代金に充当可能。

・投資信託の商品数は豊富だが、IPOや債券などの商品数はSBI証券に比べて見劣りする。

<ジュニアNISA 手数料証券会社比較>

  SBI証券 楽天証券 SBIネオトレード証券 SMBC日興証券 野村証券
国内株式手数料 無料 無料 10万円以下90円 10万円以下125円 10万円以下152円
外国株式手数料 海外ETF無料 取引不可 取引不可 取引不可 取引不可
投資信託買付手数料 無料 無料 1銘柄のみ無料 ~3% ~3%
ポイント Tポイント 楽天スーパーポイント - dポイント -

 

それぞれに特徴はありますが、SBI証券と楽天証券は手数料が安く、投資信託の銘柄数が豊富で、ジュニアNISAでの投資に対して手数料が優遇されているため、おすすめです。

口座開設の手順

ジュニアNISAは、2023年までとなっているため、早めに口座開設手続きをしておきたいところです。詳しく、口座開設手順をご紹介します。

まず、ジュニアNISAの口座をつくるには、運用者である親(祖父・祖母でも良い)が口座開設をしている必要があります。もし、口座開設していなければ、申込しておきましょう。

1. 未成年口座・ジュニアNISA口座申込

ジュニアNISA口座には、課税される通常口座の「未成年口座」、非課税の「ジュニアNISA口座」、ジュニアNISA口座の売却代金や配当金などが入る課税口座の「課税ジュニアNISA口座」の3つが必要となります。通常の未成年口座は、課税され、資金の出し入れは自由です。非課税であるジュニアNISA口座とその売却代金などが入る課税ジュニア口座は、資金を出すことはできません。

口座種類 口座名 資金の引き出し
通常口座 未成年口座 自由
非課税口座 ジュニアNISA口座 引き出し不可
売却すると資金はぁ税ジュニアNISA口座へ
課税口座 課税ジュニアNISA口座 引き出し不可
ジュニアNISAの新規投資枠を使用して非課税口座にて投資可能

 

2.未成年口座開設申込書記入

添付書類:未成年者のマイナンバーカードまたは通知カード等のコピー

登録親権者の本人確認書類

住民票(続柄記載)、別居の場合は戸籍謄本または戸籍全部事項証明書

未成年者の本人確認書類

3.口座登録の案内が届く→ログイン

4.入金すると投資可能になる

子どもの教育資金のために未成年口座を開設しよう

子どもの教育資金の準備はまず元本保証の学資保険に加入し、それでも足りないので、私立や下宿する可能性に備えて、できるだけ資金を運用で増やすのがおすすめです。

今なら、利益が非課税になるジュニアNISAで投資をするのが最適です。ジュニアNISAは2023年に終了しますが、売却しない限り20歳まで非課税で運用可能です。配当金が高い株式や運用利回りの高い投資信託で、非課税にて長期で利益を受け取りながら運用すると良いでしょう。

ジュニアNISA口座を開設するならSBI証券と楽天証券がおすすめです。商品数の豊富で選ぶならSBI証券、ポイントの貯まりやすさ使いやすさで選ぶなら楽天証券です。

ジュニアNISAは子どもが0歳から開設可能です。お好みの口座で、小さい頃から長期運用して、できるだけ多くの学資金を準備してあげましょう。

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