アセアンとは、Association of Southeast Asian Nationsまたは東南アジア諸国連合のことをいい、インドネシア・マレーシア・タイ・フィリピン・シンガポール・ミャンマー・ベトナムを始め10か国が加盟しています。
アセアンは、近年高い経済成長を見せており、名目GDPは2008年から10年で2倍以上になる成長著しい地域となっています。人口は、日本の約5倍、アメリカやEUよりも多い6億5,100万人で、人口増加率が高くなっています。また、2030年にはアセアン全体の人口が約7億人となる見通しで、人口構成も生産年齢人口(15~64歳)が増加し、旺盛な消費も期待されています。
(データは2018年時点、GDPは1ドル=106円で計算)
新興国の個別株式を購入するのは、リスクが大きくなります。しかしながら、日本の1人当たりの名目GDP推移と比較すると、タイ・フィリピン・インドネシアは日本の1970年代の水準、マレーシアは1980年代前半の水準となり株式市場としては個別銘柄にも投資できる水準でありつつ、まだまだ成長余地が残っています。それに対し、シンガポールは、アセアン唯一の先進国として、1人当たりの名目GDPは日本を超えており安定市場となっています。
そこで、アセアンのうちでも個別銘柄に投資できる市場となっている、タイ・インドネシア・マレーシア・シンガポール・ベトナムについて、特色をご紹介します。
【ベトナム】
国土 | 約32.9,241万平方キロメートル(世界14位) |
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人口 | 約9458万人(世界15位) |
名目GDP | 26兆円 |
実質GDP成長率 | 7.1% |
首都 | ハノイ |
政治体制 | 社会主義、一党独裁 |
主な宗教 | 仏教(80%) |
通貨 | ドン |
ベトナムの魅力は現在人口ボーナスの真っ最中で、2040年までこの傾向は続く、という見通しがたてられている事です。
「人口ボーナス」とは、生産年齢人口が総人口を高い比率で占める時期のことを指し、これにより今後より経済が成長することが見込まれます。
【シンガポール】
国土 | 719平方キロメートル(世界180位) |
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人口 | 約566万人(世界112位) |
名目GDP | 38兆円(世界36位) |
実質GDP成長率 | 2.3% |
首都 | 都市国家のためなし |
政治体制 | 立憲共和制 |
主な宗教 | 仏教、イスラム教、ヒンドゥー教、キリスト教 |
通貨 | シンガポールドル |
中国、マレー、インド、ヨーロッパなどの多様な文化・言語・宗教を取り込み、独自の文化が形成されています。国土面積は東京23区程度しかありませんが、電子産業によって高度成長を遂げ、高付加価値の製造業、金融、情報通信、バイオテクノロジーの育成に力を注ぐことで、最先端のビジネスでアセアン諸国を牽引しています。アジア太平洋地域の戦略的な位置にあり、インフラが整っていることから、金融と貿易の中心地となっています。
【タイ】
国土 | 51万3,120平方キロメートル(世界50位) |
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人口 | 約6,918万人(世界20位) |
名目GDP | 約51兆円(世界26位) |
実質GDP成長率 | 3.5% |
首都 | バンコク |
政治体制 | 立憲君主制 |
主な宗教 | 仏教 |
通貨 | バーツ |
アセアンで唯一植民地になっていないタイは、独自の文化を開花させました。国民のほとんどが仏教徒で、国王とともに国民の拠り所となっています。
1980年代以降、外国企業の受け入れを積極的に行い、経済発展に成功しました。
充実したインフラや労働力が魅力で、世界有数の自動車生産国として、アジアの製造拠点となっています。また、アユタヤ、スコータイ、プーケット、パタヤなど多くの観光資源を有している上、農業も盛んで米の生産・輸出量は世界でトップクラスとなっています。
【マレーシア】
国土 | 33万1,388万平方キロメートル(世界66位) |
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人口 | 約3200万人(世界43位) |
名目GDP | 約37兆円(世界37位) |
実質GDP成長率 | 4.7% |
首都 | クアラルンプール |
政治体制 | 立憲君主制(議会制民主主義) |
主な宗教 | イスラム教、仏教、キリスト教 |
通貨 | リンギット |
マレーシアは、イスラム教を中心としたマレー文化、中国文化、ヒンドゥー文化などの多様な文化が共存する多民族国家です。かつてはゴム、石油、錫(すず)などの資源輸出に依存していましたが、1970年代以降外資の積極的な導入により、工業化や技術移転を推進し急速な経済発展を遂げました。また、上場企業がアセアンの中でも多く、サービス業からインフラまで多岐に渡っており、好きな銘柄を探すことができるでしょう。
さらに、現在、2020年までに先進国入りを果たす「ビジョン2020」を推進しており、経済成長が著しい国です。
【インドネシア】
国土 | 約189.08万平方キロメートル(世界14位) |
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人口 | 約2億6,416万人(世界4位) |
名目GDP | 106兆円(世界16位) |
実質GDP成長率 | 5.2% |
首都 | ジャカルタ |
政治体制 | 大統領制、共和制 |
主な宗教 | イスラム教 |
通貨 | ルピア |
13,000以上の島々からなる多民族国家で、様々な民族や文化、宗教を尊重した「多様性の中の統一」を目指しています。現在(2019年)の大統領のジョコ大統領は、インフラ整備、社会保障拡充、格差是正等の経済・社会政策を優先し、最初は少数与党で始まった政権であったものの、今では国会の3分の2以上が与党勢力となり安定した政治基盤となっています。
世界有数の資源算出国であると同時に、世界第4位の人口を擁し旺盛な内需も見込めます。さらに、今後生産年齢人口層(15~64歳)が増加する見通しで、個人消費支出や労働力増加が期待されます。
◼️アセアン株取扱証券会社 比較
シンガポール | タイ | マレーシア | インドネシア | ベトナム | |
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SBI証券 |
64銘柄 | 77銘柄 | 76銘柄 | 73銘柄 | 323銘柄 |
楽天証券 | 70銘柄 | 73銘柄 | 43銘柄 | 72銘柄 | - |
どちらもアセアン株の銘柄数は豊富です。
ベトナム株が今後成長していく可能性は高く、豊富なベトナム株を取引することができるのはSBI証券だけですのでおすすめです!
しかし、外国株の取引手数料は概して安くありませんので、頻繁に取引することは控えましょう。
◼️ アセアン株取引手数料比較(2019年8月23日現在)※税込
SBI証券 |
楽天証券 | |
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シンガポール | 約定代金の1.08% 最低手数料30.24シンガポールドル(約2,300円) |
約定代金の1.08% 最低手数料540円 |
タイ | 約定代金の1.08% 最低手数料257,040ルピア(約2,000円) |
約定代金の1.08% 最低手数料540円 |
マレーシア | 約定代金の1.08% 最低手数料821バーツ(約2,800円) |
約定代金の1.08% 最低手数料540円 |
インドネシア | 約定代金の1.08% 最低手数料82.08リンギット(約2,100円) |
約定代金の1.08% 最低手数料540円 |
ベトナム | 約定代金の2.16% 最低手数料1,296,000ドン(約6,000円) |
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SBI証券 |
楽天証券 | |
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シンガポール | 0.83円 円貨決済または外貨決済 |
0.83円 円決済のみ |
タイ | 0.08円 円貨決済または外貨決済 |
0.08円 円決済のみ |
マレーシア | 0.43円 円貨決済または外貨決済 |
0.43円 円決済のみ |
インドネシア | 0.03円 外貨決済のみ |
0.03円 円決済のみ |
ベトナム | 2円 外貨決済のみ |
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◼️アセアン株税金
現地(必ず源泉徴収される) | 国内(NISA口座なら非課税) | |||
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配当金 | 売却金 | 配当金 | 売却金 | |
シンガポール | 非課税 | 非課税 | 20.315% | 20.315% |
タイ | 10% | 非課税 | 20.315% | 20.315% |
マレーシア | 非課税 | 非課税 | 20.315% | 20.315% |
インドネシア | 15~20% | 譲渡額の0.1% | 20.315% | 20.315% |
ベトナム | 非課税 | 譲渡額の0.1% または売却益の20% |
20.315% | 20.315% |
現地の課税が非課税であったり、安くても、国内課税で20.315%かかってしまいます。NISA口座での投資なら、国内の税金を非課税にすることができるためおすすめです。
NISA口座ではない取引の場合、現地で課税されている場合、国内との二重課税となるため、確定申告により「外国課税控除」を受けられます。
株価は2019年9月11日時点
株価 | 6,675ルピア |
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業種 | 自動車・トラック |
配当利回り | 3.24% |
アストラ・インターナショナルは、車やトラック、オートバイの製造・販売、アフタサービスに加えて、自動車部品の製造も行なっています。また、自動車事業に伴う保険やローンなどの金融サービス事業、重機・鉱業事業の重機販売や採炭、農業事業として原油パーム油やパームオレインの販売、さらに、インフラ・物流事業の有料道路や水ユーティリティシステムの開発・運営、IT事業の文書情報と通信技術のソリューション・オフィス機器の流通、住宅と商業プロパティと多岐に渡って事業を行なっています。
配当利回りは3.24%と高く、インドネシアの自動車保有率がまだ1割であることからまだまだ株価が伸びる可能性があります。
株価 | 83.5バーツ |
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業種 | 小売 |
配当利回り | 1.45% |
CPオールは、コンビニ・現金取引の量販店・支払いセンターの運営、関係サポートサービスの提供をしています。タイで、「7イレブン」の商標付きのコンビニ運営ができる唯一の業者で、コンビニはもちろん、請求書回収サービス、カタログ雑誌の流通チャンネル、書籍と雑誌の流通チャンネル、ベーカリーとコーヒーショップ、ヘルス・ビューティショップなど多様な支援事業を展開しています。タイでセブンイレブンの店舗は着実に伸びており、タイの旺盛な消費を背景に株価の安定的な上昇が期待できます。
株価 | 3.58 シンガポールドル |
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業種 | 不動産開発・運用 |
配当利回り | 3.37% |
キャピタランドは、不動産会社として、投資保有及びコンサルタントサービス、経営支援を提供しています。子会社は、商業用及び工業用不動産の所有者・管理者としてシンガポール及びマレーシア、中国の住宅・商業・統合不動産開発、シンガポール・中国・インド・日本・マレーシアショッピングセンターのオーナーとしての不動産の開発・販売をしています。株価は安定的な推移で、配当目的の保有に最適です。
◼️アセアン株取扱証券会社 比較
シンガポール | タイ | マレーシア | インドネシア | ベトナム | |
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SBI証券 |
64銘柄 | 77銘柄 | 76銘柄 | 73銘柄 | 323銘柄 |
楽天証券 | 70銘柄 | 73銘柄 | 43銘柄 | 72銘柄 | - |
SBI証券でアセアン株取引をおすすめする理由は以下3つです。
SBI証券のアセアン株がおすすめな3つの理由
豊富なベトナム株を取り扱っている
楽天証券では「シンガポール」「タイ」「マレーシア」「インドネシア」株が取引できるのに対し、SBI証券では300以上もの「ベトナム株」を取引することができます。
外貨のまま決済すれば為替手数料がかからない
SBI証券であれば外貨決済ができます。円貨決済の場合は売買毎に為替手数料がかかるのに対し、外貨決済の場合は最初に外貨に替えてしまえば売買は外貨のまま決済できます。
アセアン株をメインでやるのであれば、このメリットは大きく影響します。
アセアン株以外の海外株も豊富
アセアン株取引をやっていくうちに海外株取引に魅力を感じて、他の国にも投資してみたくなる方も多いかと思います。そのような場合、SBI証券ならアセアン株に加えて、「米国株」「中国株」「韓国株」「ロシア株」と主要ネット証券ではトップクラスの種類を揃えていますので、SBI証券がおすすめです。
口座開設数最多の大人気ネット証券会社。
人気のIPOをと多数取り扱っているところも◎また夜間取引が可能という点も初心者から上級者まで幅広い方に支持される理由のひとつ!
さらに、独自のサービスとして 銘柄条件検索機能は初心者には助かる機能です。まさに死角のない証券口座です!
投資信託本数※ |
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つみたて投資枠商品数※ |
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最低積立金額 |
100円~ |
ポイント投資 |
〇 |
スマホで取引 |
〇 |
現物取引手数料 |
0円~ |
IPO件数 |
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特徴 |
豊富な取扱本数とIPO件数 |