2階建ての取引の特徴から危険性まで詳しく解説。2階建て取引は借金の可能性あり?本当におすすめできる投資法2選

2階建てとは?

信用取引における「2階建て取引」とは、保証金としている現物株式の銘柄と同じ銘柄で信用取引の買い建てを行う取引です。証券会社の中では、この2階建て取引を原則禁止とするところもあります。

信用取引は、現金や株式を担保として証券会社に預けて、証券会社からお金を借りて株式の買付(信用買建かいだて)を行うことができます。 預けた担保の評価額の最大約3.3倍まで株式の取引ができることで、手持ち資金よりも大きい金額の株式を購入でき値上がり益を大きく得られる可能性があります。

信用取引は大きな利益を狙えるチャンスがある一方で、現物取引にはない手数料がかかることや「追証(おいしょう)」が発生するリスクがあります。

信用取引で新規建玉を建てるために担保となる保証金が必要となります。
保証金は、建玉総額の30%以上かつ最低保証金30万円を満たしている必要があります。
この委託保証金は現金だけではなく保有している有価証券を差し入れることができ、株式や投資信託等の担保を「代用有価証券」といいます。代用有価証券は、株式やETF、REIT、投資信託などを前日終値の80%相当額を保証金とすることができます。

この保証金が建玉総額の30%を下回っても直ちに、何か起きるわけではありませんが、保証金が建玉総額の20%かつ最低保証金の30万円を下回ると追加保証金(追証)を支払う必要が出てきます。(証券会社によって維持率は異なります。)

追証が発生したら、追証が発生した翌々営業日までに現金の入金、建玉解消、預かり資金や保護預りの有価証券からの振替をしないと強制決済により取引が終了します。さらに10%を下回る場合は追証の差し入れ有無を問わず強制決済される可能性があります。

このときに、代用有価証券の中に新規買建する銘柄と同じ銘柄があると、買建の値下がりと同時に代用有価証券の評価額も下がり、委託保証金率が下がり大きな損失につながる可能性があることから、証券会社では注意をする取引とされ、一定の制限を設けたり、原則禁止としていたりすることがあります。

2階建て取引の3つのメリット・デメリット

◼️メリット
信用取引でかけられるレバレッジ3~3.3倍以上のレバレッジをかけられる
信用取引では、レバレッジを3〜3.3倍までしかかけることができません。それは、預かり現金または株式等の代用有価証券(担保としての評価額は80%になる)の3倍~3.3倍までの資金までしか買付できないからです。

ただ、2階建てのように代用有価証券と同銘柄を新規買建する場合、それ以上のレバレッジをかけて買付することができ、買付銘柄が値上がりすれば大きな利益となります。

例えば、A銘柄を100万円現物で買付し、その銘柄を代用有価証券とすると100万円×80%=80万円の評価となり、委託保証金率を30%としている会社なら80万円÷0.3=約266万円まで信用取引で買付できます。

もともと100万円の資金でA銘柄を買い、現物100万円+信用買建266万円=366万円まで投資しているため、A銘柄に投資資金の3.66倍までレバレッジをかけて投資できていることになります。本来の信用取引なら3~3.3倍までしかレバレッジをかけることができないためレバレッジでかけれるテコを大きくすることができたということになります。

このA銘柄が10%値上がりすると、本来の信用取引なら利益は+36.6万円となりますが、2階建て取引なら46.6万円の利益になります。

◼️デメリット
2.本来の信用取引よりも大きなリスクになる
上記のメリットとしてあげられたレバレッジにより、値上がりした場合には2階建て取引の方が通常の信用取引よりも大きな利益となります。

一方、逆に値下がりした場合を見てみましょう。
先ほどと同じA銘柄が逆に10%値下がりしたとします。
本来の信用取引なら-36.6万円の損失となりますが、2階建て取引なら46.6万円の損失となります。さらに、信用取引には最低限維持しなければならない委託保証金維持率20%と30万円があります。

信用取引の損失を差し引きした担保がこれを割り込むと決済して損失確定するか、追証として追加で現金または代用有価証券を預ける必要がでてきます。

先ほどの例では信用取引で266万円まで買建しているため、266×20%=53.2万円は維持しなければなりません。

代用有価証券は80%の評価額となるため、現物で保有している20%下がったA銘柄の代用有価証券としての価値は80万円×80%=64万円となり、信用取引買建の損失266×20%の値下がり=53.2万円で差し引き約11万円>保証金最低維持率53.2万円となり、直ちに不足分を担保として預けるか42万円を入金するか、決済して損失確定いなければなりません。

なお、翌営業日株価がこのA銘柄が値上がりしてもこの追証は支払わなければなりません。

このように、2階建て取引は信用取引の買建が値下がりした場合全く同時に代用有価証券も値下がりしてしまうので、追証になる確率が非常に高くなってしまい、損失もレバレッジがかかっている分大きくなってしまいます。

3.取引自体を制限している証券会社がある
そもそも、リスクの高い2階建て取引自体を証券会社側が制限していることもあります。

<2階建て取引に関する制限>

  制限の有無 制限内容
SBI証券 なし  
楽天証券 あり 2階建て制限銘柄があり、一部の銘柄は2階建て取引不可
マネックス証券 なし  
松井証券 原則なし 2階建てを行っている銘柄の流動性や保有状況により、個別に制限をかけることがある

2階建て取引する場合は、取引証券会社の2階建て取引における制限内容を確認しておきましょう。

信用2階建て取引は危険!借金を背負う可能性もあり?

株式は、債券や為替よりも大きな変動があります。
国内株式においては1日あたりの値幅制限があるものの、最大上下に30%程度は動く可能性があります。また、過去のJALのように一度倒産してしまうと株価の価値はゼロになってしまいます

2階建てというのは、代用有価証券が担保であるものの、信用取引の買建と同銘柄であることから値下がり時には担保の役割を果たしきれません。

例えば先ほどの例のA銘柄が30%値下がりしてしまえば、保有資産は約110万円の損失となり、さらに信用買建の損失266×30%値下がり=約80万円と現物株式70万円を差し引き−10万円となり、63.2万円の追証が必要となります。なお、証券会社によってはこのように委託保証金維持率が10%を下回るような場合には、直ちに決済され損失確定させられることもあります。

さらには、JALのように倒産し、上場廃止となった場合には、担保は担保としての価値がなくなり、信用取引でレバレッジをかけて取引した金額そのままが証券会社に返済すべき金額となります。先ほどの取引例だと約266万円を返済する必要がでてしまいます。

最悪のパターンで、現物株式購入代金を借入で行ういわゆる3階建ては、もはや博打的な取引となってしまうため、やめましょう。株式の投資資金はあくまで余裕資金で行うことが大切です。

2階建て取引よりもおすすめな投資法2選

1つ目におすすめな投資法は、投資信託を長期で積立投資することで、リスクを抑えて利益を安定的に積み重ねる方法です。
現在、投資信託積立による投資は、利益を最大20年間非課税にすることにできる口座があります。その口座をつみたてNISAといい、証券口座とは別に開設します。

そもそも投資信託は、株式や債券等をパックにしたものであるため、価格は毎日変動するため元本保証はありません。一方で、長期で積立によりコツコツ投資することで、複利運用により資産を増やしていくことができます。

つみたてNISAは、買付手数料が無料、信託報酬など投資信託にかかる手数料が一定以下、信託期限が20年以上、デリバティブ取引が行われていないこと等の条件を満たす投資信託のみが対象となっており、初心者の方でも積立設定するだけでリスクを低減しながら資産を増やすことができます。

<つみたてNISA概要>

利用できる方 日本在住の20歳以上の方
非課税対象 金融庁指定の投資信託から得られる分配金や売却益
口座開設数 1人1口座(一般)NISAとの併用不可
非課税投資枠 新規投資上限毎年40万円(月あたり3万円程度の積立)
非課税期間 最長20年間
投資可能期間 2037年まで

2つ目におすすめな投資方法として、IPO投資です。
IPOとは、「Initial(最初の)、Public(公開の)、Offering(売出)」の略で、未上場の株式が初めて証券取引所に上場することをいいます。 IPOの株式は、上場する前に一定期間申込期間が設けられ、取扱証券会社で申込期間中に申込、抽選後当選すると購入できます。

IPOを申込すると必ず抽選があり、当選しないと買えません。抽選になるほど人気である理由は、公募価格が割安に設定されており、さらに購入手数料がかからないことから、IPOを申し込んで当選して購入した株を「初値」で売却すると売却益を得られるからです。つまり、IPOに当選して購入した価格を「公募価格」といいますが、初値がこの公募価格を上回ることで利益が得られます。

IPOが申込期間終了後当選すると購入できるようになりますが、その時点では売ることができません。購入後1週間程度を経て上場日に晴れて売却可能となるわけですが、上場日に初めてついた値段が初値となります。上場前に成行(なりゆき)売り注文を出すことにより初値で売却することができます。

2020年のIPOは、新型コロナウィルスの影響で株式市場が荒い値動きとなり、上場を見送る企業もいますが、IT関連を中心に初値が大きく上がっている会社もあります。

<2020年IPO初値状況>(REIT除く)

上場日 上場企業 公募価格(円) 初値(円) 初音で売却時の利益(100株)(円)
2/7 コーユーレンティア(7081) 1,890 2,510 +62,000
2/7 ジモティー(7082) 1,000 2,300 +130,000
2/25 AHCグループ(7083) 2,200 3,550 +135,000
3/2 カーブスホールディングス(7085) 750 670 -8,000
3/4 Kids Smile Holdings(7084) 2,260 2,732 +47,200
3/6 きずなホールディングス(7086) 2,320 2,220 -10,000
3/6 ウィルテック(7087) 1,200 1,200 0
3/9 フォーラムエンジニアリング(7088) 1,310 1,030 -28,000
3/10 ビザスク(4490) 1,500 1,310 -19,000
3/11 コンピューターマネージメント(4491) 2,750 4,360 +161,000
3/13 フォースタートアップス(7089) 1,770 1,628 -14,200
3/13 木村工機(6231) 2,400 2,050 -35,000
3/13 リグア(7090) 1,950 1,910 -4,000
3/16 ミクリード(7687) 890 818 -7,200
3/17 ミアヘルサ(7688) 2,330 1,748 -58,200
3/17 リビングプラットフォーム(7091) 3,900 3,550 -35,000
3/17 ドラフト(5070) 1,580 1,221 -35,900
3/19 ゼネテック(4492) 1,700 1,620 -8,000
3/19 関通(9326) 490 1,032 +54,200
3/19 日本インシュレーション(5368) 940 869 -7,100
3/24 リバーホールディングス(5690) 960 720 -24,000
3/25 ヴィス(5071) 820 754 -6,600
3/26 アディッシュ(7093) 1,230 2,101 +87,100
3/26 サイバーセキュリティクラウド(4493) 4,500 9,210 +471,000
3/30 ニッソウ(1444) 3,750 2,800 -95,000
3/30 Nex Tone(7094) 1,700 1,660 -4,000
3/31 Macbee Planet(7095) 1,830 2,348 +51,800
4/6 松屋アールアンドディ(7317) 910 838 -7,200

2020年は4月15日現時点では、新型コロナウィルスでIPOの市況環境が悪くなったこともあり、勝率は3割となりました。その中でも、初値の上がりやすいIT関連、クラウド関連のサイバーセキュリティクラウドは47万円のプラスとなりました。また、SBI証券が主幹事のIPOが大きく上げています。SBI主幹事の銘柄は、新興市場への上場であること、IT関連が多いからと考えられます。

2019年は勝率85%、2018年は84%となっており、市況環境が良ければほぼ損しないリスクの低い投資となります。
ただ、新型コロナウイルスが収束するまでは、IT関連やSBI証券主幹事銘柄等銘柄を選んで申し込んだ方が良さそうです。

投資信託積立なら「マットコ」、IPOならSBIネオモバイル証券

つみたてNISA口座による投資信託への投資には、10年20年と長期で積立を行うことが必要です。また、つみたてNISA対象の投資信託は130銘柄以上あり初心者の方なら銘柄選びに迷ってしまいます。

長期積立自体は銀行等から自動引き落とし自動買付を行うため、実際の手続きや取引に特に大変だと感じることはありませんが、実際投資を始めるとどうしても基準価額が気になり儲かっていればすぐ売りたくなる、下がっていると自動買い付けをやめたくなることがある等心理的な根気が必要になります。

そこでおすすめなのが、三菱UFJ国際投信の『マットコ』というサービスです。

マットコでは、例えば、「成長した娘に振袖を送る」「子どもの中学受験を応援する」「子どもに安定した大学生活を送らせる」等、具体的な目標を選択し、指定された毎月の積立金額を投資すれば目標を達成することができます。貯めた資金の使い道を思い浮かべることで、心理面でも根気よく長く積立を続けることができます。

また、つみたてNISA口座で積立できる投資信託は低コストで人気のあるeMAXISシリーズを対象とした15銘柄のとなっているため、初心者の方でも選びやすいのが特徴です。

<取扱銘柄>(◎はつみたてNISA対象)
・eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)◎
・eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)◎
・eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)◎
・eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)◎
・eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)◎
・eMAXIS Slim 先進国株式インデックス◎
・eMAXIS Slim 米国株式(S&P)◎
・eMAXIS Slim 新興国株式インデックス◎
・eMAXIS Slim 国内債券インデックス
・eMAXIS Slim 先進国債券インデックス◎
・eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)◎
・eMAXIS 最適化バランス(マイゴールキーパー)◎
・eMAXIS 最適化バランス(マイディフェンダー)◎
・eMAXIS 最適化バランス(マイミッドフィルダー)◎
・eMAXIS 最適化バランス(マイフォワード)◎
・eMAXIS 最適化バランス(マイストライカー)◎
・これぞ、日本株

取扱商品で、「eMAXIS Slim 国内債券インデックス」「これぞ、日本株」を除く全てはつみたてNISA対象商品です。

マットコを運営する三菱UFJ国際投信は、低コストの投資信託「eMAXISシリーズ」や「グローバルソブリン(通称:グロソブ)投資信託を運用しており、三菱UFJフィナンシャルグループの傘下の投資信託運用会社です。前身として、三菱、山一証券、国際の3つから合併した会社で、80年代から運用を行う歴史ある会社のため、安心して預けることができます。

マットコの口座開設は無料で、スマホで完結させることができます。また、資産形成する目的を選べば、毎月の積立金額と投資対象を教えてくれるので、初心者の方でも簡単に資産運用を始められるでしょう。

一方、IPO投資するならSBIネオモバイル証券がおすすめです。

SBI証券は、2019年4月にSBIネオモバイル証券(以下ネオモバという)を設立しました。ネオとは、ギリシャ語で「新しい」という意味で、スマートフォンのみで取りする若年層が使いやすく、Tポイントを使って気軽に投資の第一歩を踏めるようにした証券会社で、1株から気軽に、Tポイントからでも投資できるのが魅力です。

SBIネオモバイル証券は、株を1株から少額投資できる
株式には単元株取引制度といって、通常証券取引所を介した注文は100株単位からしか取引できないルールがあります。株価が2,000円~3,000円の株が多いため、最低投資金額が20万~30万円程度必要でした。
SBIネオモバイル証券なら1株から取引できるので、株価が2,000円なら最低投資金額は2,000円から株式を買えます。また、1株でも保有していれば株数に応じた配当金を受け取れます。

そして、取引毎の手数料がかかりません。通常株取引は取引ごとに取引手数料がかかりますが、SBIネオモバイル証券はひと月あたりの国内株式約定金額が50万円までなら、月額200円のサービス料を支払うだけで、それ以外の手数料はかかりません。しかも、月200ポイントのTポイントが付与されるため、実質手数料なしで取引できます。

SBIネオモバイル証券では、1株からIPOに申し込みできる「ひとかぶIPO」というサービスを始めました。

IPOにおいても通常100株単位での申し込みとなっていますが、ひとかぶIPOなら、1株から(最大99株)申し込みでき、仮条件の株価1,000~1,500円なら1,500円から申し込みできます。通常のIPOの申し込みであれば15~35万円程度の資金が必要であったため、1株から申し込みできるから、気軽にIPO申し込みできます。

また、ひとかぶIPOには、「若年優遇」「取引継続優遇」などユニークな抽選優遇枠があります。
「若年優遇」は、20代30代の若年層が優遇される制度です。比較的資金力のある40代50代が有利になりがちですが、これから資産形成していく必要のある20代30代を優遇してくれるのは嬉しい特典です。

そして、「取引継続優遇」は、ネオモバでの取引の継続期間が長いほど当選確率が上がります。なお、具体的にどのぐらい取引を継続していると優遇されるのかは、未公表としています。取引継続優遇というと「資金力がある人が有利なのでは?」と考えますが、ネオモバの場合は1株から少額で投資できるので、大きな資金で投資をしていなくても少額でコツコツ取引継続していれば優遇を受けられます。

さらに、ネオモバは証券サービスを開始したばかりで、他社証券と比較しても口座数もまだ少ないことから当選しやすい口座とも言えます。

ネオモバのIPO取扱は、SBI証券からの委託となっています。SBI証券は取扱銘柄数No1で、2019年取扱銘柄数は82社で全IPO銘柄の95%を占めています。また、SBI証券は主幹事証券を2019年で7回務めています。

SBI証券へのIPO申し込みには、単元株の100株が最低投資資金を必要になります。さらに、SBI証券は単元株ごとに乱数を付し抽選するため、当選するには、たくさんの株数を申し込む必要がありますが、SBIネオモバイル証券なら少額からIPOに申し込みでき、1株毎に抽選するため最大で99回当選するチャンスがあります。ネオモバは1株毎に乱数を付しての抽選となるため、できるだけ99株に近い株数で申し込みするのが当選の秘訣となるのでチャレンジしてみましょう。

口座開設数最多の大人気ネット証券会社

SBI証券
SBI証券

口座開設数最多の大人気ネット証券会社。
人気のIPOを約85社と多数取り扱っているところも◎また夜間取引が可能という点も初心者から上級者まで幅広い方に支持される理由のひとつ!

さらに、独自のサービスとして 銘柄条件検索機能は初心者には助かる機能です。まさに死角のない証券口座です!

投資信託本数

2,660本

つみたてNISA商品数

172本

最低積立金額

100円~

ポイント投資

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スマホで取引

ジュニアNISA

現物取引手数料
(株取引手数料)

0円~

IPO件数
(2020年)

85件

特徴

豊富な取扱本数とIPO件数

目的別で選ぶ

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