ライフプランに応じたお金の動きを診断できる2つのツール。8つの主なライフイベントにかかる費用も紹介

8つの主なライフイベントにかかる費用

<ライフイベントにかかる費用>
ライフイベント 概要 おおよその目安
就職活動費 スーツ代、交通費 14万円
結婚費用 婚約、挙式、披露宴等 折半なら217万円
出産費用 検査費用、入院費等 出産一時金、妊婦検診費用助成でほとんど賄える
住宅資金 住宅の平均購入価格 3,340万円
教育費 大学学費(理系私立・自宅) 1,700万円
老後の生活費 年金収入と支出の不足分 退職金があれば賄える
介護費 一時費用+自己負担 491万円
家の修繕費 外壁塗装、水回りリフォーム等 556万円
緊急資金 緊急資金として生活費の3~12か月分 60万円
合計 6,378万円

■結婚費用

婚約指輪に約60万円、結納金を収める場合はプラス90万円くらい必要となります。なお、結納金は男性から女性に贈り、女性は関東では半額、関西では1割をお返しします。

次に、会場予約や衣装予約で約15万円、引出物・結婚指輪・演出アイテムに約60万円かかります。そして、会場に前払金として約300万円支払います。最後に、ハネムーンで約72万円かかります。

総額435万円かかりますが、ご祝儀制の披露宴や披露パーティをした人が受け取ったご祝儀の平均総額は、224.3万円となっており、夫婦での自己負担額は平均149.5万円となっています。

一方で、結婚費用については親からの支援がある方は72%で、結婚費用援助額は平均167.8万円となっており、親の援助が得られれば自己負担はほとんどないといえます。

(参考)「ゼクシィ 結婚トレンド調査2019調べ」

https://souken.zexy.net/data/trend2019/XY_MT19_release_00zenkoku.pdf

■住宅資金

住宅資金は、平均総額約4,000万円程度かかり、そのうち頭金が平均450万円、住宅ローン平均約3,500万円程度を借りているようです。半数以上が30代で住宅購入していることを考えると30代までにはこの頭金を貯めていることが必要です。

(参考)2017年度「フラット35利用者調査」

https://www.jhf.go.jp/files/400346708.pdf

■住宅費

一番準備しておきたいのが大学進学費用でしょう。国公立か私立かにより大きく金額は異なりますが、想定される費用は以下の通りになります。

大学の種類 大学の種類4年間の費用
国公立大学・自宅通学(4年) 約540万円
国公立・自宅外(4年) 約949万円
私立文系・自宅(4年) 約730万円
私立文系・自宅外(4年) 約1,131万円
私立理系・自宅(4年) 約827万円
私立理系・自宅外(4年) 約1,227万円

(参考)平成31年3月20日 日本政策金融公庫「平成30年度 教育費負担の実態調査」

https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kyouikuhi_chousa_k_h30.pdf

子どもが2人いる場合では、大学の4年間で1,500~2,500万円程度の資金が必要とされます。

■老後の生活費

平均的な高齢夫婦無職のモデル世帯(夫65歳、妻60歳)の平均的な月の生活費は26万円に対して公的年金等の収入が21万円となるので毎月5万円の赤字になります。そして、その赤字は貯蓄から賄われ、定年後1,300万円~2,000万円程度の老後資金準備が必要です。しかし、老後を迎えるときに、平均的に2,000万円以上保有している方が多いです。

定年時退職金が大卒平均1,983万円、高卒1,618万円となっていることから、夫が退職金給付制度のある会社員・公務員であれば、老後に破産してしまう可能性が低いでしょう。

<参考>
厚生労働省 平成30年就労条件総合調査 「退職給付(一時金・年金)の支給実態」

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/18/dl/gaiyou04.pdf

また、先程の高齢世帯の平均的な姿である夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯の収入は夫が会社員で妻が専業主婦であったときの年金収入で計算されています。この場合、会社員である夫は厚生年金と国民年金を受け取れますが、専業主婦で夫の扶養に入っている妻は、年金保険料を支払う必要はなく、第3号として国民年金しか受けとれません。年金は報酬月額によって決められているため、夫の収入額が高い場合は毎月赤字になる可能性は低いでしょう。

一方、夫婦ともに厚生年金に加入している場合、厚生年金保険受給者平均年金月額平成29年度147,051円となっていることから、夫婦2人で月額294,102円受け支出263,718円であれば充分老後は暮らしていけると考えられます。

■介護・療養費

介護・療養費がかかったときに、全て自分の負担になるのではなく国が費用を負担してくれる制度があります。

65歳以上で、要介護状態、要支援状態になったとき、要介護認定申請をすることにより、介護サービスを1割負担で受けることができます。また、低所得者の場合、居住費や食費に関しても負担限度額と標準的な費用の額との差額が給付されます。

さらに、月々の介護サービスの自己負担額が上限額を超えた場合、超えた部分は還付を受けることができます。

実際には介護費がいくらかかっているかというと、一時的な費用として平均69万円かかり、毎月平均7.8万円(公的介護保険サービスの自己負担費用を含む)、介護期間は平均54.5ヶ月となっています。

したがって、一時的な費用69万円+月7.8万円×54.5ヶ月=494.1万円かかる可能性があると想定できます。

(参考)平成30年度 生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」

また、入院など医療費が高額になったときには、健康保険制度の「高額療養制度」により、負担限度額以上のお金を還付または事前申請で支払わなくて済むようになります。

また、75歳以上になると自動的に「後期高齢者医療保険制度」に加入し、医療費が原則1割負担となります。(現役並みの所得者は3割負担)

例えば、75歳以上で年収370万円以下であれば、医療費は1割負担となり自己負担限度額は57,600円となります。また世帯で合算できたり、1年間に多数回該当したときには上限が下がるなどの軽減措置もあります。

※2022年度からの新制度では、75歳以上で年収370万円以下の医療費の窓口負担割合が現場の1割から2割に引き上げられる可能性があります。

(2019年11月27日日本経済新聞 朝刊より)

■家の修繕費

30代で新築購入した家やマンションも、年を経るごとに老朽化し、修繕が必要になってきます。マンションの場合は修繕積立金といって、毎月修繕費を積み立てているので、建物自体にはまとまった修繕費が必要とはなりません。

水回り等の室内に関してはマンション・一戸建て共通して、まとまった修繕費が必要になります。

自宅修繕にかけた費用総額は平均が556万円で、特に水回りだけで考えても368万円は想定しておいた方が良いでしょう。

(参考)
アットホーム(株)「新築一戸建て購入後30年以上住んでいる人に聞く『一戸建て修繕の実態』調査」

2つのおすすめライフシミュレーションツール

住宅資金はローンとすると、生涯で3,000万円を貯めておく必要があります。果たして、自分がどれだけ貯められるのか予想しづらく不安になってしまうでしょう。そこで、年齢や年収に答えるだけで、貯蓄や収入を示してくれる「ライフシミュレーションツール」があります。

<おすすめのライフシミュレーションツール>
サービス名 松井FP~将来 マネックス・ライフプランシミュレーション
提供会社 松井証券 マネックス証券
口座開設有無 体験版なら口座開設不要 口座開設不要
質問項目 約55個 約25個
スマホでの見やすさ
結果の保存 ×
特徴 質問数が多いため緻密な計算で精度の高いシミュレーションが可能 目標金額に向けて貯めておきたい月々の積立額をシミュレーションすることができる 「将来資金」「住宅資金」「教育資金」「結婚資金」の4つの資金についてシミュレーションが可能
質問数が少ないため気軽にシミュレーションできる

シミュレーションをする4つのメリット・デメリット

ライフプランのシミュレーションをするのは重要ですが、デメリットもあります。

■メリット

1. 人生で大きな資金が必要になる決断をするときの目安になる

結婚資金や住宅資金は大きな資金を必要としますが、逆に必要資金を大きく削減することができます。最近では、婚約指輪や結納、挙式費用等にあまりお金をかけない人も増えています。また、住宅費用も住宅メーカー、大きさ、場所ので大きく変わります。ライフプランシミュレーションをすることで、無理のない範囲で大きな資金を使うことができます。

2. 目標金額を貯めるための毎月の貯蓄額がわかる

目標金額を設定することで、毎月どれだけ積立なければいけないのか、どれだけ資産運用すべきなのかが分かります。

3. 具体的な数値が分かることで、家族と将来を共有することができる

具体的な数字を示すことで、家族と協力して節約したり、足りない場合は共働きをしていく必要があるなど、家族と将来目標を共有することができます。

■デメリット

4. 収入目安や利回り目安はあくまで予想であるため、その通りになるとは限らない

収入が年功序列で上がるかどうか分からない時代です。また、資産運用する場合の利回りは保証されているわけではありません。予想通りに、資産形成できるとは限らないので、厳しめに見積もり、シミュレーションも定期的に行い見直すことがおすすめです。

自分のリスク許容度に応じた投資で将来資金を貯める!

日本銀行がマイナス金利を導入して以降、普通預金や定期預金など銀行に預けておくだけでは利息がほとんどつきません。

さらに、マイナス金利の影響で銀行の貸出金利も低下し、銀行の利益を圧迫していることから、三菱UFJ銀行が2020年10月(新規開設分)に2年間取引がない不稼働口座に口座管理手数料年1,200円を導入する予定となっており、他の金融機関も追随するかもしれません。つまり、利息が少ししかつかないだけでなく、逆に手数料が取られる可能性がでてきています。

したがって、普通預金に置いておくだけではなく、運用益を見込める資産運用をするのがおすすめです。

1. 【リスク高】NISA口座で株式投資

株式について勉強してみたい、まとまった資金があるなら、NISA口座で株式投資を始めると良いでしょう。NISAには「つみたてNISA」と「一般NISA」がありますが、併用することはできません。また、つみたてNISAでは、株式投資することができません。

株式、ETF、REIT、つみたてNISAの対象ではない投資信託に投資したいなら一般NISAで投資するのがおすすめです。一般NISAは、つみたてNISAより投資対象範囲が広く、つみたてNISA対象の投資信託も投資することができます。

<一般NISAとつみたてNISA比較>
NISA つみたてNISA
年間投資限度額 120万円 40万円
非課税期間 最長5年間 最長20年間
投資可能商品 国内株式
外国株式
投資信託
ETF
REIT 等
金融庁指定の投資信託のみで 積み立てによる投資に限定
投資可能期間 2023年まで 2037年まで

2. 【リスク中程度】つみたてNISA

毎月1~3万円を中長期で積み立てることでコツコツ資産形成を目指します。毎月少額で長期に積み立てることで、時間や買付価格を分散してリスクを低減することができます。

<つみたてNISA概要>
利用できる方 日本居住の20歳以上の方
投資対象 金融庁指定の長期資産形成に適した一定の投資信託
非課税対象 上記投資信託から得られる売却益と分配金
口座開設可能数 1人1口座
(一般)NISAとの併用不可
非課税投資枠 新規投資額毎年40万円上限
非課税期間 最長20年間
投資可能期間 2018~2037年

つみたてNISA は、金融庁指定の長期運用に適した、購入手数料無料で、保有期間中にかかる信託報酬が低い投資信託を積み立てすることで、運用益が非課税になります。

証券会社で、新規口座開設と同時につみたてNISA口座も開設することができます。

3. iDeCoで老後資金準備

老後資金準備はまだ早いと思われるかもしれませんが、複利効果は長期でコツコツ続けるほど効果が大きくなります。若いうちから少額でも良いので老後に向けて、コツコツ積立投資するのがおすすめです。

老後資金を準備するのに最適なのが、iDeCoです。

<iDeCo>
加入期間 加入期間20歳以上60歳未満
加入資格 第1号被保険者
(自営業等)
第2被保険者
(会社員)
第2被保険者
(公務員)
第3号被保険者
(主婦等)
掛金上限 6万8,000円 企業年金がない:
2万3,000円
企業年金がある:
1万2,000円~2万円
1万2,000円 2万3,000円
投資対象 投資信託、定期預金、元本確保型保険
掛金 全額所得控除
運用益 非課税
受取 60歳以降
受取時課税方法 一括受取:退職所得控除
確定年金:公的年金等控除

iDeCoは、毎月5,000円からできる老後資金を貯めるための制度で、掛金が全額所得控除、運用益も非課税、受取時も退職所得控除もしくは公的年金等控除が受けられます。

例えば、iDeCoで22歳から60歳まで5,000円積み立てすると、4,630,298円となります。

iDeCoは、60歳まで引き出せないため、若いうちは最低投資額の5,000円から始めるなど無理のないようにコツコツ貯めておき、余裕ができたら上限額(会社員企業年金あり12,000円~20,000円、企業年金なし23,000円)まで貯めていきましょう。

ただし、会社に企業型DCつまり確定拠出年金制度があり、規約でiDeCoへの加入が認められていなかったり、従業員が掛金を拠出できる「マッチング拠出」が認められている場合は、iDeCoに加入できません。

将来のライフプランを立てたら、楽天証券で資産形成開始!

<証券会社比較>
証券会社名 iDeCo
運営管理費用
iDeCo
運営管理費用iDeCo投信取扱銘柄数
NISA・
つみたてNISA
株式取引手数料(50万円未満、税込) 株式取引手数料(50万円未満、税込)つみたてNISA銘柄数
楽天証券 無料 31本 NISA口座で無料 152本
SBI証券 無料 37本 NISA口座で無料 153本
DMM.株 一般NISAのみ NISA口座で無料
マネックス証券 無料 24本 NISA口座で無料 149本
松井証券 無料 12本 NISA口座で無料 149本
イオン銀行 無料 23本 ◯ 株取引は不可 20本
大和証券 無料 21本 1,100円 20本

楽天証券がおすすめな理由として以下6つの通りです。

1. 楽天スーパーポイントで投信積立ができる

楽天市場などの楽天グループ、マクドナルドなどの楽天スーパーポイントが貯められる実店舗、楽天カードで楽天スーパーポイントを貯めることができますが、そのポイントを1ポイント→1円としてつみたてNISAの投信購入代金に充当することができます。投資信託積立時にポイントを自動充当させる設定もできるため、ポイントの使い忘れの心配もありません。

2. 年会費永年無料の楽天カード決済可能

投資信託購入代金を楽天カードの決済で購入することができます。また、楽天カード決済分の1%がポイント付与されるため、積立時に自動で1%の利益が出ていることになります。

3. 初心者でもわかりやすい画面、投資情報

無料動画セミナーや投資についての情報「トウシル」など株投資が初めての方でも、分かりやすい情報が豊富です。顧客からの意見を反映した画面は、見やすくて、初心者でも取引しやすくなっています。

また、多くの証券会社のiDeCoが、証券会社のログイン画面と別になっており、iDeCoには別途ログインしないと資産状況を見ることができません。楽天証券は、証券口座にログインするだけでついでにiDeCoも確認することができるため、こまめにチェックできます。

4. iDeCoの運営管理費用が無料

iDeCoには、加入時手数料が初回のみ、口座管理手数料が毎月かかります。加入時手数料(2,829円)と口座管理手数料の国民年金基金連合会(年1,260円)と事務委託先金融機関(年792円)に支払う手数料はどの金融機関でも同じ金額ですが、運営管理費用は金融機関によって異なり、楽天証券は無料です。

5. 楽天グループ連携でさらにお得!

楽天証券を楽天銀行と連携させる「マネーブリッジ」に登録すると、楽天銀行の普通預金金利が大手銀行の100倍の0.1%になり、楽天証券の購入代金を銀行から振替したり振り込んだりしなくても楽天銀行にある資金で投資することができるため、煩雑な入金手続きが不要になります。

また、楽天証券で【楽天スーパーポイントコース】に設定し投資信託を500円以上、ポイントを1ポイント以上使用して投資すると、楽天市場のポイント倍立が+1倍になったり、楽天カードの引き落としを楽天銀行にするとさらに+1倍になったりと、楽天市場で買い物する方は、楽天証券を利用すればするほどお得になります。

楽天市場のIDがあれば、口座開設手続き時の情報入力を省くことができます。また、口座開設時にNISA口座またはつみたてNISA口座を開設するかどうかチェックするだけで同時に非課税口座を開設することができるので、是非楽天証券で資産形成を始めてみましょう。

口座開設数最多の大人気ネット証券会社。
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