IPOの3つのデメリット。最大のデメリットは当たりづらいこと! 勝率約9割の当選確率を数倍に上げる方法
IPOとは?
IPOとは、「Initial(最初の)、Public(公開の)、Offering(売出)」の略で、未上場の株式が証券市場に始めて上場することをいい、『新規公開株』ともいいます。
IPOは、上場する前の申込期間中に取扱証券会社に申込して、抽選などにより当選した場合に購入することができます。したがって、当選しないと購入できません。
IPOの購入価格である「公募価格」は市場価値に比べて割安に設定されているため、上場時に初めて付ける「初値」で売却すれば大きく利益が得られる可能性があります。
IPOは利益が出やすい! 2018年の勝率は?
■ 2018年IPO勝率と平均利益
IPO件数 |
90社 |
初値で値上がり |
80社 |
初値で値下がり |
10社 |
勝率 |
88.89% |
平均利益 |
24万3,291円 |
2018年は約9割のIPOが黒字になっており、全銘柄に当選して初値で売却したとすると2,189万6,200円で、平均24万3,291円の黒字となっています。つまり、IPO投資で損したのは全体の1割程度で、非常にリスクの低い投資だということが分かります。
しかし、これだけリスクが低い上大きく売却益が得られる投資には人気が高く、抽選参加者も多く当選するのが難しいため、当選するための対策をする必要があります。
##実際のIPOの申し込みから売却までの手順
申し込みから売却の手順はとても簡単です。まず、証券口座がない場合は証券会社に口座開設、売却益を非課税にするためにNISA口座を開設する必要があります。本人確認等で1週間程度がかかる場合がありますので早めに口座を開設しておきましょう。そして、IPO申込分の資金を証券口座に預けておきます。(IPO申し込みで事前に資金を預ける必要がない証券口座もあります。)
実際に2018年12月21日に上場したEduLub(4427)を例に申し込み手順を紹介していきます。
1. IPOの申し込み
EduLub(4427)東証マザーズ
ブックビルディング期間 |
12/6~12/12 |
仮条件 |
2,800円~3,200円 |
公募価格 |
3,200円 |
抽選結果 |
12/13 |
購入期間 |
12/14~12/18 |
上場日 |
12/21 |
ブックビルディング中の12/6~12/12の間に入金と申し込みを行います。申し込み方法は、株数と価格を指定します。価格は2,800円~3,200円の間で指値ができますが、当選するためにはどの価格でも購入する成行(ストライクプライス)で注文した方が良いです。この銘柄の場合上限の3,200円で決定したので、それより下の指値をすると落選しています。成行が指定できず指値しか注文できない証券口座の場合、上限の3,200円の指値で申し込みます。
申し込みの前に申し込み分の資金を入金しておく必要があります。この場合、100株なら32万円、200株なら64万円というように入金してからでないと申し込みできません
2.当選確認、購入申し込み
抽選結果日12/13に、証券会社によって異なりますが夜ぐらいに結果を確認します。当選を確認したら翌日以降の購入期間の間に、新規上場する株式の目論見書をネット上で確認して確認済登録をしてから購入手続きをすれば完了です。
3.上場日に初値売り
上場日の12/21の朝9:00になる前に成行売り注文を出しておきます。9:00に市場が始まると値段が初めて付く「初値」で売れます。ときには、買い注文が殺到して買い気配のまま1日の市場が終わると初値がつかないことがあります。そういった場合翌日の9:00前に忘れずに成行売り注文を出しておきましょう。
相場ずっと見ている必要もないので、平日昼間が忙しい方でも簡単に儲けることができます。
IPOの3つのデメリット、最大のデメリットは「当たりづらい」こと
IPOのデメリット1 申込期間が短い
IPOスケジュールが細かく決まっています。仮条件決定・入金・ブックビルディング期間・条件決定・当選発表・目論見確認・購入申込・上場と目まぐるしいスケジュールで決まります。IPO申込参加者が行うのは入金・申込・目論見確認・購入申込で、手続きはネット上で簡単に済みますが、1つでも忘れてしまうと購入できないので注意が必要です。
IPOのデメリット2 資金が2週間固定される
IPO申し込み時に入金が必要な証券口座の場合、申込可能なブックビルディング初日から落選と分かり資金が開放されるまで1週間程度かかります。さらに当選した場合は上場日までの2週間程度資金を動かすことができません。その間、その資金で他の株式を売買するなどしてIPO以外で運用することはできません。
IPOのデメリット3当たりづらい、当選倍率は?
IPO最大のデメリットとして挙げられるのが、当たりづらいことです。実際当選倍率はどのくらいなのでしょうか。
各証券会社で申込数を公開していないため、応募倍率がどのくらいなのか計ることはできませんが、配分状況は公開されているためある程度なら予測することができます。
■ SBI証券2018年10月IPO配分状況
銘柄名(銘柄コード) |
抽選による配分人数 |
ブリッジインターナショナル(7039) |
53人 |
CRGホールディングス(7041) |
201人 |
イーソル(4420) |
41人 |
Delta-Fly Pharma(4598) |
33人 |
プリントネット(7805) |
71人 |
ディ・アイ・システム(4421) |
74人 |
ギフト(9279) |
86人 |
リーガル不動産(3497) |
211人 |
VALUENEX(4422) |
1,534人 |
(参考)日本証券業協会 新規公開に際して行う株券の個人顧客への配分状況
http://www.jsda.or.jp/shiryo/toukei/shinkikoukai/index.html
SBI証券の口座数は426万口座あるので、あくまで予想ですが例えば1%の人が申込したと考えても4.26万人が申し込みしたとすると2018年10月IPOの倍率は27.7倍~1,290倍となります。配分が少ないものは当選倍率が1,290倍と当選金が10万円程度の宝くじ並みの当選倍率となり、配分が多いものであれば27.7倍と当選の可能性がかなり出てきます。
当たりづらいのはデメリットですが、IPOの申込は手数料は無料で、申し込み時に資金を預ける必要はありますが落選した場合資金は戻ってくるため、宝くじと異なり落選した時はお金を一切支払う必要がなく安心です。
落選したときのリスクはありませんが、手数料なしで大きな売却益が得られるIPOにはどうしても当選したいものです。当選するためには、各証券会社の抽選方法や当選本数の違いを理解して、資金量に応じて申込方法を考えましょう。
##勝率9割のIPOで当選確率を上げる3つの方法とは
1.資金量に応じた抽選方法の証券口座で申し込む
■おすすめの4社抽選方法の違い
|
抽選方法 |
資金量の関係 |
SBI証券 |
単元ごとに乱数字配布 |
資金力大有利 |
マネックス証券 |
1人ごとに乱数字配布 |
資金力関係なし |
松井証券 |
単元株ごとに乱数字配布 |
資金力関係なし |
岡三オンライン |
1人ごとに乱数字配布、取引手数料ごとのステージ制で抽選 |
取引手数料大有利 |
IPO申込に当てられる資金量が多い人で100万円以上の資金がある人は、SBI証券や松井証券の完全抽選方式での抽選が有利です。単元株ごとに抽選されるのでたくさんの株数を申し込めばそれだけたくさんの票を投じることができます。
さらに資金力があり、普段から信用取引などで取引手数料を証券会社に多く支払っている方に有利なのは岡三オンラインです。
■岡三オンラインのステージ制
抽選配分目安 |
ステージ |
45% |
ステージS |
45% |
ステージSとステージA(過去3ヶ月間の手数料合計が10万円以上) |
10% |
全ステージ |
ステージSは全体の90%、ステージAは55%、それ以下は10%となり取引手数料が多い方が有利となります。
資金が少ない人には、マネックス証券の完全平等抽選がおすすめです。1人1票のため多くの株数を申し込んでいる人と比べても平等に抽選されます。逆に、たくさんの資金がありたくさんの株数を申し込んでも有利にはなりません。
2.複数口座で申し込む
1つの証券口座から申し込むのではなく、複数口座で申し込みすれば抽選倍率が高くなります。
|
申込株数 |
事前入金有無 |
SBI証券 |
たくさん申し込むほど有利 |
必要 |
マネックス証券 |
1単元 |
必要 |
松井証券 |
たくさん申し込むほど有利だが株数に上限を設けて抽選することがある |
不要 |
岡三オンライン |
1単元 |
不要 |
複数口座申込の際には、資金の振り分け方を考えて申し込みします。完全平等抽選方式の口座には1単元のみの申し込みにし、入金が必要なマネックス証券には1単元分の入金をします。
SBI証券はたくさん申し込むほど抽選に有利でかつ事前入金が必要なためできるだけ資金を集中させておきます。
松井証券と岡三オンラインは事前入金が不要なため、申し込みが必須の証券口座になります。
3.ポイント制の口座で申し込む
SBI証券は、IPOに落選すると申込ごとにIPOチャレンジポイントを1ポイント受け取ることができます。個人配分の30%はチャレンジポイントが高い人から配分されるのでたくさん貯めれば必ず当選することができます。
したがって、SBI証券では、たくさんのIPOに申し込みすることが肝要です。SBI証券は2018年86銘柄取扱していますのでスケジュールを確認して必ず申し込みするようにしましょう。
IPOに当選しやすい口座4つを紹介、比較
SBI証券
IPO取扱銘柄数第1位で抽選機会が多い!
■IPO取扱銘柄数ランキングTOP5
|
証券会社名 |
取扱銘柄数 |
1位 |
SBI証券 |
86社 |
2位 |
みずほ証券 |
70社 |
3位 |
SMBC日興証券 |
66社 |
4位 |
マネックス証券 |
50社 |
5位 |
岡三オンライン |
47社 |
2018年IPO取扱銘柄数第1位の実績で、2018年の全上場銘柄数90社のうち86社に関与しており、関与率はなんと95.6%です。IPOを始めるならSBI証券の口座を保有していればIPO銘柄のほとんどの銘柄に参加することができます。
いつか必ず当選できる! IPOチャレンジポイント制度
SBI証券のIPO申し込みで落選すると、申込ごとにチャレンジポイントを1ポイント受け取ることができます。個人配分のうち30%分はこのチャレンジポイントが多い人から順に配分されます。したがって、いつかは必ず当選することができ、IPO取扱銘柄関与率が95.6%もあるから申込をたくさんすることができるからポイントが貯めやすい環境にあります。毎回IPOに申し込んでたくさんのポイントを貯めたら、人気銘柄にチャレンジポイントを利用して有利に当選しましょう。
マネックス証券
完全平等抽選で資金力に関係なく当選できる
マネックス証券の抽選方法は、完全平等抽選方式で1人1票で抽選されるため、資金力がたくさんあってたくさんの株数を申し込む人とも同等の当選率となります。また、当選確率は株数に関係ないため資金に限りがある場合は1単元の申込で良いでしょう。
2018年IPO取扱銘柄数4位の実績
IPO取扱銘柄数ランキングで第4位の50社を取扱しているのです申込機会がたくさんあります。事前入金は必要となりますがたくさん申し込むことで当選確率を上げましょう。
松井証券
事前入金不要
IPO申込時に入金が不要なため、複数口座でIPOに申し込んで当選確率を上げるなら是非持っておきたい口座です。当選後の入金は購入申込期間の15:30時点で入金ができていることなので当選後土日を除き3営業日程度の入金期間がありますが、すぐに入金できるように準備しておきましょう。
岡三オンライン
事前入金不要
松井証券と同じで、IPO申込時に入金が不要なためIPOで複数口座から申し込む際に是非持っておきたい口座となります。ただし、岡三オンライン入金締切は早いので注意が必要です。当選・落選が分かるには抽選日の夜ぐらいになることが多いですが、入金締切日はその抽選日翌日の15時までとなっているので当選の確認はすぐにして翌日すぐに入金できるように準備しておかなければなりません。
IPO取扱銘柄数第5位
取扱銘柄数が第5位と多いので複数口座申込するときに取扱がないということがなく、複数口座申込者にとっては便利な証券口座です。
普段の取引量が多い人は有利
岡三オンラインの抽選方法はステージ制になっており、取引手数料を10万円以上払っている人や投信残高が1,000万円以上ある人は配分の55%から抽選されるため有利になり、実質2回抽選に参加できることになります。
IPOに当選したいならこの4社の口座は持っておこう!
資金が多い人はSBI証券+マネックス証券+松井証券+岡三オンライン
SBI証券にIPO資金を集中させてたくさんの株数を申し込み、マネックス証券には1単元、松井証券と岡三オンラインは事前入金不要のため必ず申し込みます。ただし、岡三オンラインは当選後の翌日入金のためすぐに入金できる準備をしておきましょう。
さらに、普段から株式売買や投信運用をされている方は、IPO資金はSBI証券に置いておき、株取引や投信運用を岡三オンラインで行うと当選確率を上げることができます。
資金が少ない人はSBI証券+松井証券+岡三オンライン
SBI証券のチャレンジポイントは申込ごとのポイント付与のため、たくさんの株数を申し込んでいるか関係なくポイント付与されるためできるだけたくさんの銘柄を1単元でも良いので申し込みして、ポイントを貯めます。同時に、事前資金不要の松井証券と岡三オンラインで同時申し込みをすれば申込本数を増やすことができ、当選確率が上がります。
資金別に当選確率を最大限に上げて、当選してIPOの初値売りで大きく儲けてしまいましょう。
口座開設数最多の大人気ネット証券会社。
人気のIPOをと多数取り扱っているところも◎
また夜間取引が可能という点も初心者から上級者まで幅広い方に支持される理由のひとつ!
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